御弁当が苦弁当だった。
魔女の弁当を初めて作ることになったのは高校入学から。
それまで弁当など作ったことがなかった。
それでなくても朝食準備だけでも一杯いっぱい。
結果、ベテランお母さんが作る弁当と雲泥の差があり、登校渋り、午後からクラブだけという生活パターンへ。(後年本人がそう言ってた。)
途中から、あきらめて学食か売店利用に切り替えてお金を渡したが、女子のグループ化は時すでに遅し。
本来なら到底進級・卒業出来ない出席状況だったが、クラブでの貢献度??私の貢献度??を校長が配慮??したようだ。(試験は出来ていたし、進路も決まっていたけど)
魔女に関しては、生まれてすぐに課題・難題の連続だった。
初めての子どもだし、共働きだし、両家の支援も遠方の為なかったし。
ただ誕生前に引っ越した際のご近所さんには恵まれアドバイスや付き合いで助けていただいた。(遠くの親戚より近くの親切な他人)
幼稚園で早くも登園拒否あり。
小学校は担任が年に数回変わる混乱。
中学は女子グループのカオス。
高校はさらに輪をかけて、ケータイという新たな攻撃アイテム登場。
そんな魔女と弁当は苦い思いしか浮かばない。
昨今のキャラ弁花盛りは、苦痛を思い出させるばかり。
有名俳優さんが忙しいのに弁当を作っている(それも上手に)なんて、信じられない才能と努力としか見えない。(本音は、やめてくれー)
その後悔があったのでバイク君と東君は学食オンリー。
男は気持ちを理解して何も言わず3年間無事過ごした。
(少ないメニューで、飽きたろうに、よく我慢したもんだ。)
男同士、朝食・夕食と準備する私を見て、家事全般への理解は深まってたからなあ。
アメリカ映画などで、弁当が物凄く簡単だったり、家での食事も庶民は簡素だったりを見て、あれくらいでいいんだよなあ、と思ったものだ。
日本の食文化は凄いというのはよくわかるが、そこにかかる(主に女性の)労力に思いをはせる男はいかほどくらいだろうか。
核家族とか片親家族とかだと、朝食もそこそこに出勤・通園・通学のあわただしさが伺える。
朝食だけでも苦になるのに、とても弁当まで・・・・
それを考えると、結婚も子育ても拒否して、一人で生きていく方がよっぽどいいと思ってしまうほど、苦い記憶。
ほっかほっか弁当が出来た時に救われた学生や労働者、そして女性はいかほどか。
本当に物凄くありがたい存在だった。
食は、職以上に重要なポイントだ。
学食・社食の充実は、とてもとても重要。
高層ビル建設現場の食提供はもの凄くいいアイデア、偉い。