退任
学校長の定年退職は、めでたいのやらめでたくないのやら。
高校の役員として初めての時は、(ああ、長い間お疲れ様でした。いろいろたいへんでしたね。)という気持ちで出席した。
すると本人のあいさつで、4月から女子大の副校長です。という弁。
(なんじゃ、そりゃ?)
そこで初めて知りました。天下りシステム。
子どもが3人通った高校は、8年で3人の退任パーティーに出席。
うち二人は大学へ。
一人は、すべて断って福祉ボランティア活動。(在任中に癌を患ったからか、クリスチャンだったからか、孤高の人だったからか・・・)10年持たず鬼籍。
いやあ、あの時ほど自分のバカさと無力を感じたことはなかったなあ。
校長になるために犠牲にした人生??を取り戻す天下りという説もある。
そもそも、偏差値のピンキリで全然違うから。
中堅クラスでもう自分の先が見えて来るらしい。
やはり上から引きがあるかどうかも重要。
教育長との面会などでは、まるでヤクザの親分への面会かというほどの手間ヒマ。
子分の多さ。
その教育長の天下りは・・・もちろんピンです。
私の時は、有力大学の理事長だった。
そういうのを経てからの夕方ニュース。
退任?え、6月の任期満了を持って?
そもそも定年でしょうに、規約上は。
へえ、世界の上部団体からも見切りつけられてなお6月。
しかも、名誉会長の話??
はあ、体育会がダメな象徴だよなあ。
その上を行く??五輪組織のトップはいつ亡くなってもおかしくないくらいの老衰が見て取れる元総理。
でもって、あきれている私が所属している泥船もご多分に漏れず、役員の定年無し。
死んだら名簿から除外されるだけ。
じゃ、民主主義の本場?アメリカやヨーロッパはすべてうまくいっているかと言えば。
この始末。
赤や白の国が、IT社会では断然有利な独断専行・情報一括管理。
ううんん、組織ってうまくいかないものだ。
トップが長くても澱むらしいし、人事争いが激しいと本来の方が疎かになるし。
芸能世界も強者がいつまでもという話ではなさそうになったし。
今の季節、懐かしの歌手が出てくる番組があるが、もう声が出ない・音が狂うなど見ているこちらも苦しい気持ち。(何しろこちらが60過ぎていては、老いを共感するばかり)
退任・引退の決断は難しいなあ。
若者がトップを目指さず、自由な気楽な生き方を望む傾向が出て来たのは必然かも。
だとしたら、ますます、既成概念の塊、社会の怨念の塊のような学校は、死ぬ思いまでして行かせないことです。
スマホを手放さず、絶えず他人を気にしているのに、肝心の自分の子どものことが見えていないようでは、後悔ばかりか。
バカにしているPTAに参加して、学校の中へ入れば現実がよく理解できるだろうに。
バカにするから、しっぺ返しをまともに食らうわけです。
組合をバカにしているから、団体交渉さえできない。
政治をバカにして投票もしないから、とりやすいところから搾り取られるばかり。
バイトや派遣をバカにするから、労働者が使い捨て。
組織をバカにするから、いつまで経っても個人は無力。
悔しかったら中に入って格闘してみればいい。
逃げて逃げて、大陸から島へ。
もう、これ以上逃げ場がないこの国。
戦わず生き延びるDNAはこうやって引き継がれていくのか。