他人事だ。

どんなに悲惨な状況でも、それが自分のことでない限り、やはり他人事。

 

近所のオヤジ。定年退職して2年、通勤に使っていた車が消えた。

 

眼の病気らしいとは噂で聞いたが、白内障緑内障で、片目OUTになったらしい。

 

その後の変化は、パートの奥さんの車が軽から1000ccへ。

 

30年経っても、ほぼ仕事ばかりで口も利かない月日。

なんの感情もわかない。

 

仕事人間から仕事を取ったら、もはや人でもなくなる。

ただの厄介者。

現役時代偉そうにしていた分扱いにくい。

 

まあ、一つ良かったと言えるのは、事故加害者になる前に運転が絶たれたこと。

 

後は本人の生活態度と能力と奥さんの限界がどこに来るか。

 

近所の住人としては、新聞沙汰にならないように、と願うだけ。

 

というのも、10年くらい前に、当然退職した旦那が奥さんの親を殺めてからの自殺という大立ち回りを演じた。

 

地元の大企業にいても、それだけでは幸せは来ないらしい。

 

それもこれも、他人の話。

 

結局、本人たち以外には全く関係ないこと。

 

どう生きるかは、個人的問題だ。

 

その結果も個人的問題。

 

目が見えないけど、観察力が素晴らしく、事件を解決する青年、というような小説とは全く違う、普通の会社人間が病気を放置してこうなったという話。

 

ただそれだけ。

 

関係があるとすれば、ここも空き家になるかも、というくらい。